実話犯罪調査録『犯罪者vs探偵社』〜割れる窓ガラス〜

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実話犯罪調査録『犯罪者vs探偵社』〜割れる窓ガラス〜 - 2015.09.22(火)

犯罪調査とは、あらゆる犯罪の証拠を入手してその犯罪立証するための調査です。

その内容の殆どは軽犯罪や窃盗なので、犯罪そのものの立証が難しかったり、一般的に見て犯罪が軽微なために積極的な捜査を期待できないものになります。

『割れる窓ガラス』

『誰かが家の窓を割るんです、助けてください』

電話口で悲痛な叫びを発したのは、60歳になる女性。どうやら、時折自宅の窓を何者かが割られるのだが、一向にそれが止まない事に困り果てているとの事でした。

しかし、どうやら相当精神的に参っているらしく、電話口では話がまとまらない為、面談での相談という事になり、依頼者の自宅に相談員が出向き、詳しい事情を聴く事となりました。

依頼者の話によれば、数年前に夫が他界したのを機にこの場所へ引っ越してきてからというもの、定期的に窓ガラスを割られる被害に遭い続けてきたと言います。

初めの一年は、一年に一回程度であったのが、その翌年から次第にガラスを割られる頻度が増してきており、今年に入ってからはすでに3回も窓ガラスを割らたと言います。

この事は当然警察に相談し、被害届も出しているそうなのですが、何分窓ガラスを割る犯人は何時現れるのかも解らない他、依頼者宅周辺で同様の被害が出ているわけでもないため、積極的な捜査は望めませんでした。

さらに、この窓ガラスを割られる被害のおかげで依頼者は人間不審となってしまい、現在では精神科に通うまで追い詰められてしまい、事の次第を息子夫婦に相談したところ、『探偵社に頼んで犯人を捜し出してもらえば良いのでは?』と言われた為、探偵社に相談したとの事でした。

調査開始

今回の調査の目的は、窓ガラスを割る犯人を割り出し、その証拠を押さえる事。そのため、まずは依頼者宅の周辺に隠しカメラを設置するところから始まりました。

撮影用のカメラには赤外線暗視装置付きのものをセットし、夜間でも犯行の瞬間が押さえられるようにしました。

そしてカメラの設置から一月後、依頼者から再び自宅の窓ガラスが割られたという電話が入り、私達は設置したカメラを急いで回収し、ハードディスクの中身をチェックしました。

問題の犯行シーンは、丁度依頼者が通院のために自宅を空けていた時間帯に行われました。

そこに映っていたのは、家の前を歩く10代前後の少年。

この少年は一度家の周囲を一周し、何度か家の中を確認すると、そのまま勢いよく振りかぶり、居間の窓めがけて腕を振ると、すぐに早足にその場を逃げ去りました。

ところが、この犯人の映像はこれでは終わりませんでした。別のアングルを撮影したカメラの映像をチェックすると、窓を割ったあとに歩き去る少年の後ろ姿が映っていたのですが、なとこの少年は画面の端に映りこむアパートの階段を上るところまで映っていたのです。

その後

撮影した映像を証拠として警察に提出した後、器物破損の疑いで近所のアパートに住む18歳の高校生が事情聴取を受けたのは、それから1週間後の事でした。

聴取の結果、少年は犯行を自供しました。依頼者からの話によれば、家族との喧嘩の後、イライラして最初に窓ガラスを割ってしまったのですが、それを謝りにいけなかったせいか、それから親と喧嘩をしたり、何らかの強いストレスを受けるたびに、それを発散しようと窓ガラスを割ってしまう様になってしまったとの事です。

まとめ

窓ガラスを割られるなどいった軽犯罪の殆どは、いやがらせ目的というよりも、ストレスの発散のために行われているケースが目立つため、不定期かつ乱暴な方法によって、ガラスが割られたり落書きなどが行われます。

これも被害を受ける世帯が増えれば警察も動くのでしょうが、被害が1世帯に限定されていたり、被害額が低すぎたりすると、警察も積極的な捜査は行えません。

しかし、被害が少ないからといっても、精神的な恐怖は拭いきれずに、今回の依頼者の様に精神的な疾患を患ってしまう人も少なくありません。

この様な事態に陥らないためにも、小さな被害だからといって無視をせず、家族や友人、もしくは周辺自治体などが積極的に犯罪抑止を行える環境が整えば、きっと探偵の出番も減るかもしれません。