犯罪調査シリーズ『不思議な落書き』

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犯罪調査シリーズ『不思議な落書き』 - 2016.01.31(日)

壁の落書きというものは、公共物破壊に相当する罪であり、その殆どは現行犯以外では捕まる事がありません。

また、落書きというものは大変身勝手な悪ふざけである事が多く、この行為で補導される人間の殆どは未成年の男子と言われています。

しかし、世の中というものは不思議なもので、悪ふざけでも未成年でも男の子でもない犯人が、毎晩人の家に落書きを繰り返しているなんてこともありえるのです。

『不思議な落書き』

今回の依頼者は、70歳になる男性でした。

現役時代は教師をしており、定年退職してから夫婦で田舎に古い住宅を買って住んでいるとの事でしたが、家に住み始めてからしばらくして、誰かが家の壁に落書きをしていくようになったといいます。

その落書きを写真で写したものを見ると、何やら子供が書いたと思わしき像のようなものが・・・どうやら、近所の子供が悪戯をしているのかと疑いたくなる絵でした。

それは依頼者も同様で、どうにも落書きが酷く、町内会に訴えたり、警察に訴え出たりしたそうなのですが、結局落書きをしている子供は見つからず、落書きも全く止む気配が無いのだとか。

そこで、探偵社に依頼をして、なんとか犯人の子供を見つけだして落書きを止めさせたいのだと探偵社に相談しにきたのです。

依頼内容

この調査は落書きをしている子供を見つけ出すことでした。

ただ、依頼者宅の周辺は道路が少なく、車で張り込みを行えば犯人に感づかれてしまう恐れがあるので、近くの森の中から望遠装置を使って観測を行う事となりました。

また、犯人がその場に現れた場合には、即刻その場で現行犯逮捕(民間人であっても犯罪を目の前にした場合、逮捕が行えるため)し、警察に通報することが条件となりました。

調査開始

調査を開始してから1週間の間は、まったく何の変化もありませんでした。

季節は夏。森の裏手に車を止め、そこから歩いて森の中に伏せたまま張り込みをしていると汗がじわじわと噴き出してきます。しかも周囲には良くわからない虫やら蛇やらが沢山・・・

するとしばらくして、依頼者の家の近くに人影が。
暗視スコープで確認してみると、それはなんと、腰のまがったおじいちゃんが!

しかもそのおじいちゃんは、手にもったスプレーをなんの躊躇いもなく壁の塀にふきつけて、あの写真通りの絵を描いてしまいます。

しかも、その間たった30秒程度。

そのままおじいちゃんは何事もなかったように、夜道を一人で帰宅。
一体、このおじいちゃんは何者なのでしょうか?

調査報告書

調査の結果、どうやらこのおじいちゃんは近所に住む老人で、 十年程前から奇行が目立ちはじめてきたそうです。

その時から、空き屋の壁になぜか落書きを繰り返すという妙な事をしはじめたそうなのですが、一時そうした行いも止み、ようやくその家に買い手がついて一件落着。

しかし、当の家を買った依頼者夫婦が移り住んできた直後、再び落書き癖がはじまってしまい、壁に繰り返し落書きをしていたそうです。

まさか、老人がスプレーで壁に落書きなんて、いったい誰が想像できたのか・・

しかし、この件ではすでに周囲の家の人間の何人かは落書きの犯人を知っていたものの、落書きおじいちゃんを犯人として突き出すのをためらったのか、こぞって口をつぐんでいたようです。

田舎の山村の風習といえるのかどうかわかりませんが、よそ者への当たりがきついという文化は未だに根強く続いているようですね。