離婚の慰謝料は税金控除の対象になるの?【控除の可否とその理由について】

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離婚の慰謝料は税金控除の対象になるの?【控除の可否とその理由について】 - 2016.09.26(月)

婚姻関係のある夫婦であれば、配偶者控除のような税金控除をはじめとして、税制面ではかなりの優遇があることは周知のとおりです。
ところが、離婚となった場合には、これまでの夫婦は法律上も他人ということになりますので、税金の取扱いがかなり異なってくることになります。

そのため、慰謝料のような金銭のやり取りが発生するシーンでは、事前の準備を含めて、特に注意をしておかなければなりません。

慰謝料の性質と税金

慰謝料というのは、不貞行為などによって離婚の原因をつくったほうが、精神的苦痛を受けた相手に対して支払う損害賠償金としての性質をもっています。
そのため、自己の財産を無償で分け与えるという贈与にはあたりませんので、贈与税の対象にはなりません。

また、所得税に関しても、損害賠償金については通常の所得とは異なり、非課税という扱いになっていますので、こちらも税金控除を持ち出すまでもないわけです。

財産分与としての慰謝料

こうした離婚時の慰謝料は、婚姻中に築き上げた財産を夫婦それぞれに分割する財産分与とはそもそも性質が異なるものであり、別々に計算するのが基本ですが、場合によっては、すべてを含めた上での財産分与が行われることもあります。

こうした場合ですが、財産分与の対象となっている財産というのも、夫婦の共有となっていたもののなかから、本人の分だけを分割したに過ぎないという考え方で、やはり原則的には贈与税の対象には含まれないとされています。

不動産と譲渡所得税

確定申告

離婚の慰謝料については、不動産を売却して金銭化した上で支払いをするという場合もあれば、夫名義の自宅である不動産をそのまま妻に譲るという場合も考えられます。
こうした場合については、さきの事例とは少々異なり、資産の譲渡に該当し、譲渡所得税などの課税対象となってしまう場合があります。

ただし、この場合であっても、税金控除のしくみを利用すれば、結果として無税にすることが可能です。
自宅用不動産の売却ということであれば、3000万円の特別控除とともに、居住用不動産についての軽減税率の適用があるため、よほどの豪邸でないかぎり、譲渡所得税がかからないといえます。

また、結婚20年以上の夫婦間の贈与であって、自宅用の不動産に引き続き居住する場合は、基礎控除110万円とともに、2000万円の配偶者控除を受けることができます。
このしくみを使うには、配偶者控除分の不動産を、離婚前に贈与しておくという事前のテクニックを使う必要があります。