もはや社会問題?増えすぎた高齢者ストーカーの実態

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もはや社会問題?増えすぎた高齢者ストーカーの実態 - 2015.06.01(月)

2014年6月10日に、 奈良県内に住む女性に対して、悪質なストーカー行為を行った容疑により、和歌山県橋本市に住む男性がストーカー規制法違反の疑いで逮捕されました。

これだけを見ると、一見普通のストーカー事件の様に見えるのですが、実はこの事件に関わった人間の年齢が凄い!

なんと被害者女性『80歳』、加害者男性は『85歳』

これほどの高齢でストーカー行為を働けるというのだから、逆に関心してしまうもので、ネット上でも「85歳でいまだに現役ストーカーとか元気すぎるだろ」と、感嘆とも賛美ともつかない声が聞かれました。

しかし笑っている場合ではありません。
これは今、日本で起きている高齢化社会問題の一角でもあり、早急な解決が求められるような出来事でもあります。

というわけ、今回は増加し続ける『高齢者ストーカー』問題についてご紹介しますので、一緒に高齢化問題についても考えてみましょう。

多発し続ける高齢者ストーカー

高齢者でありながらストーカー行為を働く人物は年々後をたたず、従来人々がもっていた「ストーカー問題は未熟な若者の問題である」という認識は徐々に崩されていきました。

実際の事件の例としては、74歳の男性が2009年に起こしたストーカー事件が有名で、この男性は61歳の知人の女性に対しておよそ9000回以上に渡る無言電話を掛け続けた結果、多大なストレスを与えて健康を損なったとして、ストーカ規制法違反よりも重い傷害と業務妨害の容疑で逮捕されたのです。

さらに、同老人は事件の一月前にも別の女性に6000回以上に渡る無言電話を掛け続けた結果、傷害の容疑で逮捕されていました。

また、行き過ぎた恋愛感情からストーカーに発展した例として、ストーカー規制法施行後の2010年に起きたストーカー規制法違反で、この事件を起こした熊本市在住の82歳の男性は、なんと20代の女性会社員に恋愛感情を抱いた結果、悪質なストーカー行為を行ったとしてストーカー規制法違反の疑いで逮捕されています。

たった10年で4倍に

毎年発表される警察庁のデータを見てみると、2013年のストーカー認知件数は2万1089件。
そのうち、60歳以上の高齢者が関わるストーカー認知件数は1919件となっています。

つまり、実際には全体の10パーセントにも満たない割合しか占められておらず、それほど目立ったものでは無いのですが、これを過去のデータと照らし合わせてみると、驚くべき結果が現れます。

2003年の高齢者ストーカー認知件数『473件』
2013年の高齢者ストーカー認知件数『1919件』

つまり、このデータを見る限りでは、たった10年の間に4倍も増加している事になります。

高齢者ストーカー増加の背景

高齢者ストーカーが増加した背景には、やはり日本の高齢化社会の異常さが色濃くあるでしょう。

この問題は当然ストーカー以外にも多くの事件を生み出しており、孤独死、認知症患者の行方不明問題、生活保護受給問題や消費率低下、少子化など、年々深刻な様相を呈してきています。

また、一人暮らしの独居男性や女性が圧倒的に増えてしまった事や、熟年恋愛など、高齢者でも恋愛をする事が当たり前であるという自由な思想が広まった事もストーカー発生の背景にあるかと思われます。

高齢者ストーカーを防ぐためには

高齢者ストーカーは若者とは違い、自身の過ちを認めたり、精神的な成長を望む事はまず期待できません。

そのため、犯罪の被害を食い止めるために犯罪者自身に注意を促したり、更生を求めるよりも、自身が高齢者がなる前に、ストーカー行為がいかに反社会的な行為であるかをしっかりと認識していなければならないでしょう。