探偵社は浮気相手と交渉を行ってくれる？

浮気問題の最終的な解決方法は、慰謝料や財産分与などの金銭によって行うのが普通ですが、そのためには浮気を行った本人や、浮気相手との粘り強い交渉を行わなくてはなりません。

しかし、浮気相手との話し合いというのは、みなさんの考える通り簡単なものではありません。

相手側が浮気問題から逃げようとしたり、逆にこちらに攻撃的な姿勢を見せてきたりと話し合いが難航するのが普通ですので、まともに交渉を行える方が極端に少ないかもしれません。

そのような事情があるため、探偵社で浮気調査を行った依頼者から、浮気相手との交渉を変わりにやって欲しいと頼まれる事もあります。

しかし、このような交渉を探偵が行えるのでしょうか？

探偵社が示談交渉を行うことはできない

結論からいえば、探偵社の人間が浮気相手と依頼者の間に入り、その交渉を促すような行為は一切できません。

なぜなら、このような問題交渉の殆どが、依頼者への慰謝料請求を円滑にすすめるために求められているため、このような法的な示談交渉を探偵が行えば、もちろん非弁行為（弁護士の特権を侵害する行為）として訴えられる恐れがあります。

そのため、慰謝料の請求などに関する示談交渉は弁護士以外の人間は行えません。

ただ、よく刑事告訴されるのは、探偵よりも行政書士が多いので気を付けなければなりません。行政書士は慰謝料請求に関する書類の作成は行えますが、相手方との交渉はできませんので、こちらにも無理な依頼はしないようにお願いします。

示談交渉以外の交渉は行えるのか？

浮気相手との交渉は慰謝料に関わるものだけではありません。

例えば、謝罪をしてほしいと訴えることや、話し合いの場を作って欲しいと頼むことは慰謝料請求の範囲に入りませんし、訴えを聞いてもらうだけであれば、弁護士以外の人間でも普通に行えます。

実は、こうしたサービスを行っている探偵社というのは少なからずも業界内に幾つか存在しており、調査業務のアフターフォローとして行っている探偵社があります。

ただ、探偵業の主な業務はあくまで調査業であり、それ以外の業務に割くための時間的余裕な人員も無いため、主業務としてホームページに掲載している例は稀です。

ですが、探偵の仕事は常にケースバイケースであり、依頼者の立場によって行うサービスもアフターフォローもそのつど変わってくるので『浮気相手との話し合いの場に同席してほしい』といった相談も少なくないので、一応そのための人員を確保しています。

強制はできない

探偵社の人間が交渉を行うよう促したり、話し合いの場に同席することは可能ですが、その場を取り仕切ったり、なんらかの権力を誇示して相手に依頼者側の主張をのませるようなパワープレイは一切行えません。

なぜなら、探偵社に限らず、この日本に法律以外の部分で浮気問題の解決を促せる人間はおらず、浮気相手に謝罪の強要をさせられるような権力そのものが存在しないからです。

ただ、浮気相手と依頼者の間に誰かが入って、金銭や調停や訴訟以外の話し合いを促してもらったほうが円滑に事が進む場合が多いのは間違いありません。

もしも探偵社の人間にそのようなサービスをしてほしければ、依頼時に探偵社に先に訪ねておくと良いでしょう。

特に依頼金額が高い調査の場合、アフターフォローとしてサービスを行ってくれやすくなる傾向が強いので、高額の依頼の場合は、ついでに話し合いの場に同席してくれるよう頼んでみると良いかもしれません。