赤の他人でめまい多発？所在調査でよくある事まとめ

所在調査とは、所在や連絡先が分からなかった人物を探す調査なのですが、この調査でもよくある事が頻繁に出てきます

びっくりするぐらい情報が少ない対象者

大手の探偵社の場合は、相談員と調査員の関係が薄いため、時々「こんなもの調査出来るわけ無いだろ・・」と言いたくなるような依頼を相談員が受けてしまう事があります。

特に所在調査はその典型例。
依頼の内容を聞くと「調査尾行・名前：不明、職業：不明、経歴：不明、家族構成：不明、備考：あだ名で『みっちゃん』と呼んでいた、職場は○○○といった感じの名前」なんて内容が書いてある事があります。

しかし、こんな時でも探偵はキレてはいけません。
仕事は仕事。みっちゃんはみっちゃん。相談員への恨み事は腹にしまい、さっさと仕事にとりかかるのです。

膨大なリストに思わずめまい

所在調査は基本的に聞き込みによって行われるのですが、その方法は大抵依頼者からもたらされた情報によって決められたエリアに総当たりで行う事となります。

例えば、勤めていた社名をぼんやりと覚えていた場合には、日本全国の似たような社名を全てリストに上げ、その全てに聞き込みを行う事となるのですが、そうなれば数百規模の企業名がズラリと並ぶ事になり・・・そんなリストを見ただけでクラクラとめまいが起こってきます・・・。

見つけたと思ったら同姓同名の赤の他人

そんなリストを当たっている最中、「そういえば、そんな人がうちにいたなぁ・・」なんて情報を得られる事があります。

「やった！ついに見つけたぞ！」
と、喜び勇んでその人物に連絡を取ってみると、
「いえ、それ、私じゃないですね・・」
と、そっけない答え。

しかも、顔も姿も経歴もまるで違う、完璧な赤の他人。
こんな時は机を離れて休憩所に行き、軽く一服しながら自分で自分を慰めましょう。

こんどこそ見つけたと思ったら、すでに転居済み・・

それでも再びリストに挑み、次々と聞き込みを繰り返していくと
「そういえば、そんな人がうちに居たなぁ・・」
なんて、再びおんなじ事を言ってくる人が現れます。

「やったぞ！今度こそ本物だ！」
と、本人に連絡を取ってもらうと、
「だめですね、電話が通じません」とのこと。

さらに事情を説明し、教えてもらった住所をたずねてみると、そこに住んでいるのは、再び現れた赤の他人。

大家さんに聞いてみると「数ヶ月前に引っ越したよ」なんて事を言われ、再びガックリ。

こんな時は近くのコンビニにいってコーヒーを買い、公園で一服して「こんな事もあるさ」と、大きな空でも眺めてみましょう。

やっぱりそれでも諦めない！

しかし、腐っても探偵。それでも所在調査は諦めません。
会社に戻り、再びリストに立ち向かい、一件一件、聞き洩らしの無い様に丁寧に聞き込みを行っていきます。

そうすれば、まるで奇跡のように有力な情報を得られ、本人を探し当てる事ができます。

その時のうれしさときたら、もう飛び跳ねて喜び回りたいぐらい。

しかし、会社の中ではさすがにそれは出来ないので、少し席を立ち、トイレに行くふりをしながら、廊下で「よっしゃぁ！」とガッツポーズを決めるのが通例（笑）

そのあとクールダウンをし、探偵の顔に戻ったあとは冷静に報告書を書き、その事実を上司や相談員、もしくは直接依頼者に伝える事になります。

まとめ

所在調査というのは、探偵独自の情報ルートや、データを利用した調査なども行いますが、基本的には地道な聞き込みによって、次第に本人に近づいていくという地味でキツイ仕事でもあります。

それだけに所在が割れた時の喜びは相当なもの。中には所在がわかった瞬間その場で大声で叫ぶ調査員もたまにみかけます（笑）

人間諦めなければなんとかなると言いますが、所在調査ほどその言葉が当てはまる仕事もなかなか無いかもしれませんね。