探偵は見た！本当にあった浮気現場『浮気を疑われた夫』

実録系の浮気調査録の大半は、成功した浮気調査の話しかかないのが基本です。

しかし、そればかりが現実ではありませんし、きっと依頼者の知りたいことはそればかりではないはず。

例えば、浮気調査で結果が出なかった場合どうなるのか？
または、対象者が浮気相手と接触が無い場合とは一体どんな状況なのか？

というわけで、今回は実録系の探偵記録についてご紹介し、皆さまのより良き依頼に繋がれば良いと考えています。

相談

『夫が浮気をしているかもしれないけれど、私の思いすごしかもしれない』

そんな相談をしてきたのは、都内にすむ32歳の女性（Ａさん）でした。

Ａさんは、数年前に夫が浮気をしていた事実を知って、一度は離婚問題にまで発展したものの、夫が浮気相手との関係を清算し、Ａさんに誠心誠意謝った事でなんとか問題は解決されました。

しかしそれから2年程が経ちはじめると、次第に夫の行動が不審に思えてしょうがなくなり、頭から『夫がもし浮気をしていたらどうしよう』という恐怖心が離れなくなってしまったといいます。

その結果、夫の些細な行動も全て浮気の証拠に見えてしまうようになってしまったＡさんは、一度自分で浮気調査を行うものの失敗。
結局、探偵社に浮気調査を依頼をして、自分の疑念が妄想なのかどうかを確かめたいと依頼されたのです。

依頼内容

今回の対象者は、35歳の男性（対象者）で、職業は中古車ディーラー。
仕事は365日間営業を行っており、仕事は毎晩遅くまで行っているとのこと。

ただ、以前は相当の遊び人であったため、仕事終わりに毎晩仲間と酒を飲み歩いていたとのことでした。

ただ、過去の浮気問題が原因で心を入れ替えたのか、数年前からお酒は家で飲むようになり、仕事も忙しくなったため、交友関係は不明とのことでした。

調査開始

今回の対象者は自営業者であり、退勤時間などの正確な時間がわからないため、店が閉店する午後5時から張り込みを開始し、仕事に行っている様子などを監視する事となりました。

調査開始の7時、営業先の店舗の駐車場で、販売している車の移動を行う対象者の姿を確認しました。
その後、対象者は店舗の中に戻り、2階に上がり窓際にある自分のデスクで事務仕事に移りました。

その間も、営業先から従業員が退社していきましたが、午後8時になっても対象者は帰る様子はなく、勤務先で黙々と仕事を続けていきました。

なんどか背伸びをしたり、デスクから立ち上がって体を動かすなどの行為は見られましたが、そのまま対象者は一切デスクから移動することなく時間がすぎ、夜10時を過ぎた辺りでようやく退社し、まっすぐ家に帰宅したのです。

調査結果

それから1週間、この対象者の監視活動を行いましたが、対象者には浮気の兆候は一切みられませんでした。

それどころか、毎晩遅くまで働き続ける対象者には、遊ぶ暇も、食事をする時間もまったく無く、疲れた体に鞭を打ちながら会社の経営に精を出す姿が確認されたのです。

この調査報告を聞いた依頼者は、一度は浮気の事実を見つけられなかった事に憤慨した様子でしたが、事実の詳細を記した報告書を手渡されると、今度は自身の疑いを恥じる気持ちが湧いたといいます。

しかし、依頼者が浮気に対して過度な恐怖心を抱くきっかけとなったのは夫の責任でもあるので、浮気の疑いを持った依頼者を責める事はできません。

ただ、ひとつだけ言えるのは、真実というのはなかなか目に見えにくいものであり、その真実を知る事で依頼者を救うのも、探偵の仕事の一つだということです。