もはや当たり前？浮気相手への慰謝料相場

損害賠償請求が流行？

近年では、慰謝料の請求と合わせて、不貞行為の相手に損害賠償請求をするのが一般的となっています。

この損害賠償請求とは、不貞行為を働いたパートナーの浮気（不倫）相手に対して、結婚生活が破綻した事と、それにともなう精神的苦痛を損害賠償させるというものです。

一般的には、慰謝料請求とセットで行われる事が多く、請求額は慰謝料請求と同じく、相手の所得に応じて大きく変わります。

損害賠償の相場は100万？

慰謝料の相場と言われているのは100万円程です。

しかしながら、実際には50万円が相場と見た方が良いでしょう。

なぜなら、100万円以上の慰謝料となると、慰謝料を請求する相手がそれなりの収入や貯蓄がある富裕層に限定されるので、平均額が100万円だとしても、多くの裁判はその平均を下回る慰謝料しかもらえません。

特に女性相手から慰謝料を請求する場合は、やはり男性よりも収入が少ない場合が多いので、50万円前後の慰謝料が最も多い数字なのかもしれません。

損害賠償を請求できるのはどんな時？

離婚裁判の場合、損害賠償を請求するには、原告側が精神的苦痛を負わされたとするそれなりの理由が必要になります。

セックス（性交渉）

性交渉を行った証拠があれば、確実に損害賠償請求できると考えて良いでしょう。

とくに、性交渉の回数や頻度などが重要とされるので、どれだけ多くの証拠を提出できるかが損害賠償料に大きく関係します。

しかし、性交渉の証拠を得るのは相当難しく、素人で確実な証拠を取れる事は殆ど無いので、一般的には探偵社などに依頼し、ホテルや浮気相手の自宅への出入りを記録した報告書を使います。

キス

最近までは、性交渉以外の行為は浮気（不貞行為）と見なされる事はなかったので、離婚事由として取り扱われる事はまずありえませんでした。

しかし、近年ではキスなどを同一の異性と頻繁に繰り返す事が、夫婦関係の破壊につながるとして、一部離婚が成立しはじめています。
この事から、キスで損害賠償が請求される日も近いかもしれませんが、現段階ではまずキスぐらいでは請求は難しいでしょう。

インターネット上でのやりとり

インターネット上での疑似性行為などは性行為とみなされない為、損害賠償の請求が行われた事はありません。

また、ネット上でやりとりをした相手だと、そもそも損害賠償を請求するための住所や連絡先などが解らないという問題も出てきます。

風俗など

風俗店などでの性交渉は、風営法に基づくサービスの一環として行われるものです。
なので、そのサービスを行った風俗嬢や店舗に対して損害賠償を請求する事はまず不可能と言って良いでしょう。

ただ、風俗店以外での性交渉であれば、通常の不貞行為と同じ扱いとなるため、そうした証拠がそろっていれば損害賠償の請求も可能です。

損害賠償請求を行うためには？

損害賠償請求を行うためには、必ずその相手の連絡先を知らなくてはなりません。

しかし、中にはパートナーが浮気相手の連絡先がまったく解らなかったり、浮気相手をかばって連絡先を秘密にしている事もあるので、そう簡単に請求できるものでは無いという事を覚えておきましょう。

また、請求できる額も慰謝料に比べて少ないので、当然慰謝料請求と同時に行うのがベストです。
ちなみに、慰謝料請求の相場が300万円となっているので、損害賠償請求とあわせると、おおむね400万円程が望めると言われています。

ただ、浮気相手の損害賠償請求までいくと、前述の通り「連絡先がわからない」という事もあるので、この辺りを調べるためにも、探偵社に依頼して裁判を有利に進める人が多いです。