離婚するだけで大金持ち？熟年離婚の得する訳とは

ここ数年の離婚件数は人口の縮小化に伴い、徐々に減少しつつあります。
しかし厚生労働省の調べによれば、熟年離婚はここ10年でかなり増加しているとの事。

つまり、今もっとも多い離婚は『熟年者』の離婚。
なぜ、わざわざ老後に離婚をするのか？

今回は熟年離婚の実態についてまとめていきます。

熟年離婚の慰謝料はそれほど高くない

熟年離婚の問題は、その慰謝料の少なさです。
長年離婚を考えてきたため、『離婚さえ出来ればよい』と、つい慰謝料を貰わない事が多いようです。
また、子供もすでに成長しており、養育費も発生しません。

しかし、熟年離婚は期間さえ間違えなければ、かなりの金額の慰謝料を貰う事が可能なのです。

熟年離婚は退職金をもらえる？

熟年離婚で一番大切なのは『配偶者の退職金』。
退職金は夫婦の共有財産である事から、当然、配偶者の退職金の一部も貰う事ができます。

これは『共有財産』といわれるもので、専業主婦であっても財産の形成に平等に寄与したとして、共有財産の半分は離婚の時に貰えるのです。

つまり、退職金も財産分与の対象になるという事。

ちなみに、配偶者が退職前であったとしても、離婚の時点まで積み立てていた夫の退職金は、婚姻期間中の半分の金額が妻の物となることは重要ですので覚えておいてください。
退職金は40歳まで働き続けている男性ならば、大抵発生します。

退職金以外の共有財産

その他にも共有財産となるものは沢山あります。
婚姻期間中に購入した家電製品、車、家などの資産価値がある物は全て共有財産とみなされています。

ちなみに、財産分与は離婚から2年以内に行なわなければなりません。
また、婚姻前から使用している資産は共有財産とならないので注意が必要です。

忘れられがちな生命保険

生命保険は掛け捨てだと財産にはなりませんが、解約金が発生するものは財産とみなされ、離婚時に財産分与が行われます。

生命保険は以外と高額になるので忘れられがち。離婚時にはかならず保険もチェックしましょう。

財産隠しを見逃すな！

離婚の際、共有財産の分与を恐れて、本当はあるはずの財産を隠してしまう人が多いです。

郵便物を確認
配偶者にくる郵便物は必ず確認しておきましょう。
しかし、中身を見てはいけません。了承も無く勝手に開封してしまうと、信書開封罪という罪に問われる可能性が出てきてしまいます。

しかし、郵便物はどこから来たのかだけでも、十分な手掛かりになります。
銀行から来たのか？証券会社から来たのか？それもと元の勤め先から来たのか？
これらの郵便物は金銭に関わるものが多いので十分注意して見てください。

資産価値を偽る

財産分与を恐れて、本当は価値があるものを、まるで無価値の様に言い張る事があります。
例えば、壺や絵画や車などは、古いものだからといって安い訳ではありません。

中には大変貴重なものもあり、ぱっと見はただの古い壺であっても、1000万以上の価値があるものも存在します。
女性だとあまり骨董価値やビンテージの価値などに普段から興味が無いので、その資産価値はすべて配偶者に任せられてしまう事があります。

本当は1000万もある壺なのに「これはただのゴミだな」といって、それを共有しなかったら、まさに相手の思う壺ですね。

まとめ

熟年離婚は高額の慰謝料が発生することはありませんが、そのぶん高額の財産分与が期待できます。
とくに退職金などはその額を相手が隠してしまう事もあるので、しっかりと調べて正しい財産共有をするよう心がけましょう。