探偵が活躍するドラマ２

『傷だらけの天使』

日本民間放送連盟賞テレビドラマ部門優秀賞し、さらにギャラクシー賞2013年3月度月間賞を受賞した名作ドラマ。

放送直後から若者を中心に絶大な人気を博し、主人公である萩原健一が演じる主人公・小暮修のファッションやスタイルを真似する若者が続発しました。

ちなみに監督には、深作欣二、恩地日出夫、神代辰巳、工藤栄一といった歴代の映画監督がメガホンを握っており、ドラマというよりはテレビを利用した壮大な実験映画であったとの見方もあります。

ストーリーは探偵事務所「綾部情報社」を舞台に描かれる若者の青春劇。
ヤクザの抗争劇から捨て子の親さがしと、幅広いストーリー展開が魅力ながら、それらの物語を通して変化していく二人の若者の友情が見る人の心を打ちました。

いまでも日本のテレビドラマ界の金字塔と呼ばれるほど熱狂的なファンを有しており、ドラマの舞台となった代々木会館は老朽化が進み、三階以上への立ち入りが禁止されていましたが、時折熱狂的なファンが不法侵入を試みて逮捕される程でした。

『まほろ駅前番外地』

探偵では無いものの、便利屋が主人公の話。
まほろ市という架空の町を舞台にした群像劇で、駅前で便利屋業を営む主人公を中心に話が進んでいきます。

ジャンルとしては、なんと良いって良いかわからないぐらい独特で、探偵ものというには全体にあふれ出るユルさや、とくに何もない日常間、あたりまえの現実間がありすぎる独特な世界です。

主人公や、便利屋に転がり込んでくる友人も、これといったカリスマ性はなく、本当にただどうしようも無い大人という感じ。

しかし、そうした当たり前の日常と、現実と地続きのリアルさ。
さらには、その中でもがき苦しみながらも、明日を掴もうと必死に手を伸ばしている人々の人間ドラマを見る事が出来るのが、この映画最大の魅力でしょう。

俺達は天使だ！

1979年に放映された探偵ドラマ。
とにかく金には縁の無い麻生探偵事務所の5人が様々な依頼を通して常に一攫千金を狙うも、最後は情にほだされて大金をふいにしてしまうコメディです。

麻生探偵事務所のメンツは変わり者揃いで、キザだけどどこか抜けてる「キャプテン」、麻生の事を実は好きな紅一点「ユーコ」、さらにはそのユーコが好きすぎる車の天才「ナビ」、ディスコ勤務のチャラチャラ男子「ダーツ」、テレビの業界人ながら事務所の仲間「ジュン」。

かれら五人を中心に話が進んでいくのですが、毎回毎回なんでこうも失敗するのかというぐらい一攫千金をふいにしてしまいます。

しかし、事件はきちんと解決していて、お金がふいになるのも大抵警察に没収されてしまうのが原因だったり。

しかし、事件は毎回解決したり、助ける人はちゃーんと助けてるもので、いつも最後はお金が手に入らないけれども、それでも依頼人達にとっては「天使達」でありつづける、なんとも優しい物語であったりします。

こうしたハードボイルド・コメディは、同時期放映されていたドラマ『探偵物語』でも多く見られており、二つのドラマの共通点について考えずにはいられません。

まとめ

いかがでしたでしょうか？
日本の探偵ドラマというのは、なぜか毎回カルト的人気を博し若者に支持される傾向にあります。

おそらく、主人公達の破天荒で優しい生きざまに共感を覚える人が多いのでしょうね。
これからも沢山の探偵ドラマが出ることを願っています。