超巨大サイト『アシュレイ・マディソン』が各国で禁止される訳

黒船襲来と騒がれた超巨大出会い系SNS「アシュレイ・マディソン」ですが、このサイトが今世界各国で規制対象になる方向にあります。

こうなると、やがて出会い系サイトも規制対象となっていくのでしょうか？

「アシュレイ・マディソン」とは？

「アシュレイ・マディソン」とは、カナダ生まれの出会い系サイトで、作られたのは2002年。

不倫専門を謳い「人生一度一度。不倫をしましょう」の特徴的なキャッチコピーで注目を浴び、世界27カ国で2500万人以上の会員を有しているとされます。

このサイトCEOノエル・ビダーマン氏は、自分の生み出したアシュレイ・マディソンについて「このような反社会的なサイトがなぜ必要なのか？」という質問に対し、「離婚率の増加という社会問題を軽減する」と主張。

また、不倫は既婚者の性的な不満を解消すると共に、マンネリ化が必然となっている結婚生活を常に新鮮に保つ効果があると説明しています。

フィリピンで国家的遮断措置

しかし、このアシュレイ・マディソンがついに国家主導で糾弾される時期がやってきました。

フィリピンでは、デリマ法相が、「アシュレイ・マディソン」がフィリピン国内において反社会的活動を増長する恐れがあるとして、このサイトの閲覧を規制し、アシュレイ・マディソンが国内で活動することに対して批判的意見を述べたといいます。

なぜなら、フィリピンで不倫は「姦通罪」として法的にも立派な「犯罪」として扱われています。

この事から、アシュレイ・マディソンが今後姦通罪の適応例を増やす結果を生み出しかねないとして危惧し、不倫は依然として違法だと述べています。

お隣韓国でもついに使用禁止！

お隣の韓国でも、最近になってアシュレイ・マディソンが締め出される事態となっています。

韓国の中の法律においては、このサイトを法的に規制する違反はありませんでしたが、市民団体を中心に国内におけるサイトの活動に反対意見が相次ぎました。

結果、国は「当サイトは犯罪を増長させる事を目的としており、またはその教唆を扇動的に行っている」とし、放送通信法における『犯罪を教唆、もしくはほう助する内容の情報を流通しない』という法律を適用することによって、同サイトの締め出しに成功しました。

なぜ日本では規制されていないのか？

日本向けに作られた同サイトの開設後、1カ月という短い期間で、すでに約32万人が登録したほか、なんと8カ月半という世界最速ペースで会員100万人に達したそうです。

それだけ日本という国は不倫大国である象徴なのかもしれませんが、そもそも日本では姦通罪のような法律はすでに廃止されており、サイトそのものを国が排除できるような法が存在していないのです。

損害賠償が発生する恐れも

しかし、かといって日本で完璧に合法化されているわけではありません。

不倫は立派な不貞行為として、婚姻契約を破綻に導く重大な行為であることは変わりなく、民法上においては慰謝料や損害賠償を請求できる立派な理由でもあります。

もしも今後、アシュレイ・マディソンで作られた不倫関係を元に大量の損害賠償が請求されたり、なんらかの事件が発生し、サイトそのものが潰れる可能性があります。

なにせ、この日本における殺人事件の発生率は、家庭内トラブルに次いで、痴情の縺れは第2位ですからね・・・いつ何がおきてもおかしくは無いでしょう。